嫌がっていたサンドイッチが娘にヒット【娘との朝ごはん物語】#2

mugi@kuroneko91

【連載】わが家のごはん歴史
~娘との朝ごはん編エピソード2〜

幼少期の食生活というのは、何かとセンシティブに考える親御さんも多いのではないでしょうか。「食事量」そして「栄養バランス」を整えることが最も重要ではありますが、諸説ですと“味覚は3歳までにほぼ決まる”とも言われますし、また子供が「食事」というものをどのように捉える(インプットする)かによっては、体だけでなく心の形成にも様々な影響があり得るとも。

食事に喜びや幸せを感じてほしい

心理的分野は専門家ではありませんのでよくわかりませんが、親としてはやはり食事自体に喜びや幸せを感じられる人生ではあってほしいと願いますから、できるだけ様々な食体験をさせてあげたいなと思うわけです。

けれども子どもというのは理由もわからず好き嫌いを突き付けてきますし、無理に食べさせることでよりマイナス感情が植え付けられてもなぁと思うので、“強制はしないけれども選択肢は増やしてあげたい”を実現していくことは案外簡単ではないなぁと思うところです。

娘が3歳半頃のことですが、変わらず大好きな麺類が主食の生活の中で、卵のサンドイッチをつくって出してみました。ですが思うように食べてはもらえず、しまいには「サンドイッチは嫌だ!!」という感情モードに入るようになったため、諦めていました。

『パパが買ってきたレタスサンド』

ところがある日、パパがコンビニのレタスサンドを食べているところを見ては「食べたい!」と言い出し、一口食べてみたのですが娘としてはヒットしたようで…幼少期の子どもというのは気分屋みたいなものですから、いつどういったキッカケで食べだすかは本当にわからないものです。

私としては“どうせ食べないだろうな”という固定観念があったので、そんな些細なキッカケでサンドイッチに興味を示すことに驚きました。

そして、何気なくパパが開いてくれたこの機会を単発で終わらせず、できればサンドイッチが食事のレパートリーに入ればいいなという思いもありましたので、娘の感情が劣化していないうちに今度は一緒にサンドイッチを作るお誘いをしてみました。

マヨネーズを塗ったりレタスをちぎったりなど、娘ができるところは任せ、難しいところは私がサポートしながら作りました。

この頃は月齢的にも「工作や塗り絵などの手作業遊び」が盛んですので、作る工程から楽しんでもらい、そして自らも食べて「美味しい!!」という、サンドイッチが出来上がるまでの過程から関わることで楽しさや喜びをつくっていく。そして結果的に食事としてのサンドイッチが好きになってくれた訳です。

こればかりは理想通りに事が進み、私も心の中でガッツポーズをしました。

『誰かに食べてもらう』ことにも喜びが芽生えた

ただ1つ予想していなかったこととして、“自ら作って自ら食べる”だけではなく、『それを誰かに食べてもらう』ということにも喜びを感じたようなのです。

栄養など身体のことだけで言えば、出来上がったものを食べるだけでも、独りで食べるだけでも、目的は満たすことができるでしょうが、それこそ「心への影響」という点では、つくる過程に携わることでの楽しさや達成感であったり、またそれを誰かと分かち合う体験であったりなどはまさに「食育」として一石二鳥だなぁと気付かされました。

食事を通じてカラダだけではなくココロも満たし、育んでいく。そんなライフスタイルをこれからも工夫しながら模索していこうと思っています。

『娘との朝ごはん物語』エピソード2でした。

この記事を書いた人

名前 / Name  
吉野 愛(ai mama)さん 

職業 / Occupation
管理栄養士/フードスタイリスト

実績 / Achievements
実績多数。

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